2019年版「江戸帖」とおそろいのミニノート『江戸手控え』を新発売!
お客さまアンケートで多かった「手帖本体はなるべく軽く・薄く」でも「メモページを増やしてほしい」という正反対のご要望にどうお応えするべきか……スタッフが考えた結果、『江戸帖』の隠しポケットに入れておいて、メモが必要な時にちょっと出して使える、小さな薄型方眼ノート『江戸手控え』が生まれました。手控えは「メモ」という意味です。
方眼の罫線には「浅葱鼠(あさぎねず)」色を採用しました。江戸時代、幕府の奢侈禁止令(しゃしきんしれい=倹約令)によって、町人が着用できる着物の色が茶色・鼠色・藍色に限られてしまった結果、それならば……と、江戸っ子たちは茶色と鼠色の範囲内で色のバリエーションを工夫し、「四十八茶・百鼠(しじゅうはっちゃ・ひゃくねずみ)」と言われるほどの多彩な茶色と鼠色を生み出しました。浅葱鼠は、浅葱色に寄った青味のある鼠色で、文字を書く時には邪魔せず、線を書く時にはスッと補助してくれます。
手帖カバーとおそろいの4柄のほかに2014年版のカバーの復刻版で、今年も投票で人気のあった「松」(2019年版では12月の扉の柄になっています)の柄もご用意しました。
【江戸手控えの仕様】
判型:A6変形サイズ:h148mm×w98mm / 全32頁 / 方眼罫
江戸手控え
『松』Pine
日本では、松は神がその木に天降るのを「待つ」木といわれ、古くから神聖な木とされています。正月の門松も神が目印として降り立つ依代の意味があります。古くは12月13日の「正月事始め」の日に、門松にする松を山へ取りに行く「松迎え」が行われました。
In Japan, the pine is a sacred tree, waiting for the the gods to decend from Heaven. The word “matsu” can mean both “pine tree” and “to wait”. Kadomatsu, the New Year’s decoration, is also meant to be a divine object for the gods to descend upon.
江戸手控え
『金魚』Goldfish
夏の定番柄。金魚の背後に「板締め絞り」の技法で麻の葉文様を染め、幻想的な雰囲気を生み出しています。金魚は高級観賞魚でしたが江戸中期に武士が副業で養殖を始め、文化文政期には庶民に広がりました。金魚売りは江戸の夏の風物詩でした。
A classic motif for Yukata. Goldfish vendors were one of the summer features of the Edo period. The hemp leaf pattern behind the goldfish creates a dreamy atmosphere.
江戸手控え
『雪輪に波千鳥』Snow ring and beach plover
「雪輪」は雪の結晶の文様。その上に波と千鳥を描いています。「波千鳥」は奈良時代から親しまれた柄で、調和のとれた組み合わせの例えとされ、夫婦円満、家内安全を表す吉祥文様。千鳥は冬の季語でもあり、雪輪と共に浴衣にあしらって涼感を演出します。
The motif “snow ring” depicts snowflakes. Waves and plovers are depicted over the circles. “Beach plover”, a harmonious combination, is an auspicious motif that symbolizes happy marriage and well-being of the family.
江戸手控え
『変わり麻の葉』Hemp leaf variation
麻の葉を模した「麻の葉文様」は子どもの産着にも使われる魔除けの柄。麻は真っすぐ丈夫に伸び邪気を祓うとされたことから、健やかな成長を願って用いられました。本来は整然とした幾何学文様ですが、あえてゆがませることで新しいデザインにしています。
“Hemp leaf” is a traditional pattern often used for the clothes of babies as a talisman. The pattern is usually meant to be a perfect geometry, but this one here is distorted to give a novel impression.
江戸手控え
『花の丸』Flower circles
様々な草花を円形に収める「花の丸紋」は平安時代からある文様。菖蒲を中心に、桔梗や萩、鉄線花、女郎花(おみなえし)など様々な花を丸く描いています。菖蒲は香気が邪気を祓うとされ、端午の節句に欠かせない花。菖蒲の柄は沖縄の紅型(びんがた)染めにも多くあります。
The “crest of flower circle”, depicting various flowers in a circle, is a traditional pattern which has existed since the Heian period. In this design, bellflower, bush clover, clematis, and goldenlace are depicted in the circle, with sweet flag as the main feature.
※モニターの種類や明暗設定等により色合い等見え方が異なりますので予めご了承ください。
※送料は一律540円(税込)。商品の合計金額が、税別1,000円以上で送料無料になります。
※9月より商品の発送を開始いたします。商品発送まで7営業日(土・日・祝を除く)程度のお時間をいただいております。
江戸帖やお客様の声から生まれた商品たち
江戸美学研究会では江戸帖を中心に、会員の皆様の「こんなのがあったら素敵」という声を形にしています。
まだまだ少ないですが、一緒に増やせていければと思っています。ご意見やご感想もお待ちしています。